ヒラタキクイムシの駆除と対策|防虫剤を使わない家でできる、人にやさしい方法
2026/05/02
最近は妻と朝にウォーキングするのが日課になっています。ウォーキングをするのに、早歩きで筋肉にストレスをかけると良いと聞いてから、極力スピードを上げてウォーキングをしています。
けれども早く歩くのに慣れていないため、15分も歩くとふくらはぎが悲鳴をあげます。(笑)第二の心臓と言われているふくらはぎの筋肉を鍛えないといけませんね。
さて今日は、ヒラタキクイムシのお話です。今まで新築を引き渡しをさせて頂いたお客様で1件だけご相談がありました。5月から夏にかけて暖かくなるころに出てきます。お引き渡ししたお客様から「小さな穴が空いて、横に黄色い粉が落ちているんですけど、これはキクイムシですか?」とお問い合わせをいただきました。引き渡し前にもしかしてキクイムシが出るかもしれませんとお客様にはお話をしていますので、あわてず対応をして頂きました。その穴のほとんどがヒラタキクイムシという、4ミリほどの小さな茶色い虫です。
ネットで「ヒラタキクイムシ 駆除」と検索すると、害虫駆除業者さんのページがずらりと並びます。今日は、業者さんとは違う立場から、無添加住宅をつくっている一級建築士として、この虫との付き合い方を正直にお話したいと思います。家づくりを検討されている方、特に自然素材の家に興味がある方には、是非最後まで読んで頂きたい内容です。
市販の殺虫剤がキクイムシに効かないのはなぜ?まず知ってほしいこと
穴と粉を見つけて、まずやってしまいがちなのが市販の殺虫スプレーを穴に噴きかけることです。ところが、これがほとんど効きません。なぜなら、木に穴を開けて出てくる成虫はもう木を食べていないからです。被害の主役は木の内部にいる幼虫の方で、幼虫は木の表面から2〜3ミリ奥のトンネルの中にいます。スプレーは表面で弾かれて、肝心の幼虫のところまで届かないんですね。だから「殺虫剤をかけたのにまた穴が増えた」ということが起きます。市販のスプレーは神経毒タイプで、虫に直接かけて殺すことを前提に作られています。木の中に隠れて、しかも何年もかけて出てくる相手には、そもそも仕組みが合っていないのです。さらに困るのは、強い薬を家の中に何度もまくほど、そこに暮らすご家族がその成分を吸い続けることになる点です。虫を追い払うつもりが、家族の健康リスクと引き換えになってしまう。だからこそ、効かせ方の発想を変える必要があります。後ほどお話しする「木に薬を浸み込ませて、それを食べた幼虫だけが死ぬ」というやり方が、この虫には理にかなっているのです。
ヒラタキクイムシが出る原因は?どこから入ってくるのか
「自然素材の家だから虫が湧いたのでは」と思われる方が多いのですが、原因はもう少し複雑です。まず時代背景からお話しすると、昭和30年代の木造建築ラッシュのときにヒラタキクイムシの大被害が起きました。その後は殺虫剤を染み込ませた木材が当たり前になって被害は減ったのですが、近年シックハウス対策で殺虫成分が減らされ、加えて地球温暖化で気温と湿度が上がったことで、また被害がじわじわ広がっています。常滑市や知多半島のように夏が高温多湿な地域は、まさにこの虫が活発になる環境です。では、どこから入ってくるのか。大きく2つあります。ひとつは木材に最初から卵が潜んでいるケース、もうひとつは外から成虫が飛んできて産卵するケースです。ヒラタキクイムシは飛べる虫なので、窓を開けた瞬間や、外から持ち込んだ家具を通じて入ってきます。これは自然素材の家でも、合板を使った一般的な家でも、防ぎようがない部分なんですね。「自然素材だから出た」のではなく、「飛んでくる虫が、たまたまでんぷんの多い木を見つけて産卵した」というのが正確なところです。
ヒラタキクイムシとシバンムシの見分け方
小さな穴と粉を見つけたとき、まず確認したいのが「本当にヒラタキクイムシなのか」ということです。家の中で似たような被害を出す虫に、シバンムシ(死番虫)がいます。ざっくり見分けると、ヒラタキクイムシは名前のとおり体が平たくて細長く、体長4ミリほど、横幅は1〜1.5ミリ。茶色くて、攻撃してくる相手は木材、特にラワンやナラなど広葉樹の白っぽい部分です。一方シバンムシは体が丸っこくてずんぐりしていて、乾麺や畳、お菓子、ペットフードといった食品や植物質を好みます。つまり、被害が出ているのが「床や家具などの木材」ならヒラタキクイムシ、「乾物や畳、食品まわり」ならシバンムシの可能性が高い、という見当のつけ方ができます。落ちている粉の場所も手がかりです。床や家具の下にサラサラした黄色い粉が積もっていれば、木をかじって出たものですからヒラタキクイムシらしいサイン。台所の乾物の近くなら別の虫を疑います。相手が違えば対処も変わりますので、まずはどこで何が起きているかを落ち着いて観察してみてください。
キクイムシは臭いがする?いなくなる?家の中で増えるのか
ここで、お客様からよくいただく3つの心配ごとに、まとめてお答えしておきます。
キクイムシは臭いがしますか?
結論からいうと、ヒラタキクイムシ自体はほぼ無臭です。「最近どこからか嫌な臭いがする」というご相談で、原因がキクイムシだったケースはほとんどありません。死骸や脱出粉がたくさん溜まれば、ほのかに木くずっぽい匂いがすることはあっても、生活の中で気になるほどの臭いは出ません。もし強い臭いが気になるなら、台所まわりにわくシバンムシや、別の虫、あるいは木材以外の原因(カビなど)を疑った方が早道です。「臭いがするからキクイムシかも」と思って薬をまく前に、まずは虫の種類を落ち着いて見極めてください。
キクイムシは放っておけばいなくなりますか?
残念ながら、放置で自然消滅することはまれです。1匹の雌が30〜60個の卵を木の中に産み、1年ほどで成虫が出てきます。その成虫がまた別の木に卵を産むので、放っておくと年単位でじわじわ増えていきます。木のでんぷんが食べ尽くされるまでこのサイクルは止まりません。「去年は出なかったのに今年は増えた」というご相談の多くは、この産卵リレーが背景にあります。「自然にいなくなる」のを待つよりも、後でお話しするティンボアで3〜5年かけて確実に減らしていく方が、結局は早くて安全です。
キクイムシは家の中で増えるんですか?
飛んで入ってきた成虫が、家の中の木材(床・家具・収納の枠など)に産卵すれば、家の中だけで世代を繋いで増えていきます。1つの場所から家全体に広がるというよりは、被害を受けている木材を起点にその近辺で広がっていくイメージです。だからこそ「最初の穴と粉に気づいたタイミング」がいちばん大事です。早く見つけて、早く木に薬を浸み込ませてあげれば、被害は最小限で止められます。照明器具の傘やサッシのレールに、4ミリほどの茶色い虫の死骸や、サラサラした黄色い粉が落ちていないか、5月から夏は意識して見てあげてください。
無添加住宅の無垢材は、防虫剤も防腐剤も一切使っていません
私たちが扱っている無添加住宅の無垢材には、防虫剤や防腐剤は一切使っていません。これは、ご家族が毎日触れる素材だからこそ徹底しているこだわりです。子どもさんが床に寝転んだり、肌が直接触れるところに化学物質が入っていない。これが無添加住宅を選んで頂く理由のひとつだと思います。
ただ、ここからが正直なお話です。人にとって安全であるということは、虫にとっても安全で住み心地の良いものということでもあるのです。木をかじって生きる虫からすれば、防虫剤の入っていない無垢材ほど住みやすい場所はありません。
「自然素材なのに虫が出るんですか?」と聞かれると、私は正直に「出るときは出ます」とお答えしています。でも、それは失敗でもなければ間違いでもなくて、自然素材の家の正直な姿なのです。
昭和30年代の住宅ラッシュの時に、ヒラタキクイムシの大被害がありました。当時は木材を殺虫剤漬けにすることで被害は収まりました。けれど近年、シックハウスの問題から殺虫成分を減らした建材が増えてきて、それに地球温暖化も重なって、再びヒラタキクイムシの被害が広がっているそうです。皮肉な話ですが、人にやさしい家へ世の中が動いた分だけ、虫にも住みやすくなったわけです。
無垢フローリングにキクイムシは出る?合板との違い
「無垢の床にすると虫が出やすいんですか」とよく聞かれます。正直にお答えすると、無垢材だから出るのではなく、木の種類とでんぷんの量で決まります。ヒラタキクイムシはでんぷん質を選んで食べるので、でんぷんの多い広葉樹の白太(ラワン・ナラ・ケヤキなど)は狙われやすく、でんぷんの少ない針葉樹(杉・桧・松)や広葉樹の赤身は狙われにくい。つまり、同じ無垢でも杉や桧の床ならリスクはぐっと低いわけです。一方で合板はどうかというと、薄い板を接着剤で何層も貼り合わせていて、表面が塗装やシートで覆われていることが多いため、一見すると虫がつきにくそうに見えます。ところが合板には別の弱点があります。表面が固められているせいで、いざ薬を浸み込ませて駆除しようとしても中まで届かず、対処そのものが難しいのです。無垢材なら木の奥まで薬がしっかり浸透していくので、出てしまっても付き合いやすい。木のどこに何が起きているかが目で分かるのも無垢の良さです。無垢と合板の違いについては足ざわりや経年変化の面からも書いていますので、興味のある方はこちらもどうぞ(フローリングの無垢と合板の見分け方|足の裏で分かる本当の差を一級建築士が解説)。
無添加住宅でも、薬を使わずにちゃんと予防しています
「防虫剤を使わないなら、最初から虫が入っているのではないですか?」と心配される方がよくいらっしゃいます。ここはご安心ください。無添加住宅で扱う木材は、薬剤に頼らずに、物理的な処理で虫と卵を取り除いています。
まず加工前の段階で、高温処理を行います。熱でヒラタキクイムシをはじめとした害虫やその卵を死滅させます。さらに海外から日本に運ぶ時は、冷凍コンテナを使って冷凍殺虫を行います。薬を染み込ませて防ぐのではなく、物理的に殺してから日本に入れる。だから化学物質はゼロでも、納品時に虫が入っているということはまずないのです。
それでも、後から被害が出てしまうことがあります。理由はシンプルで、ヒラタキクイムシは飛べる虫だからです。外から成虫が飛び込んできて産卵すれば、これは防ぎようがありません。窓を開けたら入ってきた、家具と一緒に持ち込まれた、というケースはどうしてもあります。これは自然素材の家でも、合板で作った家でも同じことなのです。
ヒラタキクイムシの駆除に、無添加住宅でお勧めしているのは「ティンボア」
もし発生してしまった場合、害虫駆除業者さんに電話する前に、知っておいて頂きたい方法があります。私たちがお客様にお勧めしているのは、ティンボアというホウ酸塩素化合物の処理剤です。簡単に言うと、ホウ酸団子のホウ素を濃くしたようなものです。
ホウ酸というと「害虫駆除に使うものだから人体にも影響があるのでは?」と思われるかもしれませんが、危険性は塩と同じくらいなんです。万一お子さんが少量口にしてしまっても、腎臓で分解されて体外に排出されます。これを食べた虫が死ぬのは、昆虫には腎臓がなくて分解できないからなのです。よく出来ているなあといつも感心します。
ティンボアは食毒という性質で、虫に直接かけても効きません。木に染み込ませておいて、それを食べた虫の幼虫だけが死ぬ仕組みです。だから市販の殺虫スプレーのような神経毒で即死させるタイプとは全然違います。揮発もしないので、シックハウスの心配もありません。木材保存協会の認定薬剤で、米国では防蟻処理剤として一般的に使われているそうです。
家族が裸足で歩く床に何を染み込ませるか、と考えた時に、即効性のある強い薬剤よりも、塩と同じくらいの安全性で時間をかけて効いてくれる方が、私としては安心してお勧めできます。
ティンボアの施工方法。実はDIYでもできます
ティンボアの施工方法はそんなに難しくありません。準備するものは、ティンボア、雑巾、バケツ、計量器、液体石鹸、それからマスクです。あれば噴霧器もあると便利です。
まず施工する場所のホコリを取ります。次に濡れた雑巾で軽く湿らせておきます。先に木に水分を与えておくと、ティンボアの浸透が良くなるからです。それから水100ccに対してティンボアを10g(重量比10%)入れて溶かします。お湯にすると溶けやすいので私はいつもお湯を使います。さらに液体石鹸を1%くらい加えると、木への浸み込みがもっと良くなります。
あとは雑巾か噴霧器で、木目に沿ってたっぷり塗布します。木材全体を水浸しにするくらいのイメージで多めに塗ってください。水たまりができたら乾いた雑巾で拭き取って、あとは自然乾燥です。
ここで一番大事なポイントは、表面に塗るだけでは効かないということです。幼虫は木の表面から2〜3ミリのところにいますので、そこまでティンボアを浸透させないといけません。「染み込ませる」イメージで、たっぷり塗ってあげてください。これは無垢材だからできることで、合板の場合は表面の塗装に弾かれてしまって中まで届かないんです。
注意点としては、ティンボアは粉ですので調合の時はマスクをしてください。塗った後はしばらく物を置かない方がいいです。乾く前に物を載せるとカビの原因になることがあります。それから木の成分によっては薄い黄色に変色することがありますが、これは時間が経てば馴染んできます。
効果が出るまでは3〜5年。じっくり付き合う薬です
ティンボアは即効性はありません。これは正直にお伝えしておきたいところです。木に染み込んだティンボアを、木の中の幼虫が食べて初めて効きます。表に出ている成虫は基本的に木を食べないので、ティンボアでは死なないんです。
施工してから3年目あたりから明らかに虫の数が減ってきて、5年目には発生しなくなる、というのが一般的なパターンです。「来週には完全駆除!」みたいなスピード感ではありません。これは事実としてお伝えしておきます。
けれどそのかわりに、家族が薬を吸い続けるリスクを抱えなくて済みます。家は60年も70年も住むものですから、お子さんが大人になり、お孫さんが遊びに来るようになる頃まで、ずっと安全な空気の中で過ごせます。短期の安心を強い薬剤で買うか、長期の安心を素材で積み上げるか。30年現場をやってきて、私は迷わず後者を選んでいます。
ヒラタキクイムシのことをもう少し詳しく
ここから先は、ヒラタキクイムシのことをもう少し詳しく知りたい方向けのお話です。お客様の中にはご主人と一緒に家づくりを検討される方も多いので、技術的な背景も書いておきたいと思います。
ヒラタキクイムシは「木喰虫(きくいむし)」の名の通り、木材を食べる昆虫の一種です。乾燥木材の大害虫として知られていて、日本では北海道北部を除いてほぼ全国に生息しています。仲間としては、温帯にいる普通のヒラタキクイムシ、寒冷地でも生きていけるナラヒラタキクイムシ、それから熱帯性で繁殖力旺盛なアフリカヒラタキクイムシの3種類が日本で確認されています。
出てくる時期は4月から8月頃で、特に6月中旬から7月末がピークです。夜行性なので光に集まる性質があります。ですから被害が心配な時は、照明の傘の中とか、サッシのレールあたりに死骸が落ちていないか見てみるとサインが見つかりやすいです。
体長は4ミリ前後、横幅が1〜1.5ミリの細長い茶色の虫です。人を刺したり病気を媒介したりはしません。基本的に木材のでんぷん質を食べるだけなので、ご家族に直接の害はないので、そこは安心してください。
幼虫が木の中でしていること(これがポイントです)
ヒラタキクイムシの被害の主役は、実は成虫ではなくて幼虫です。ここを理解しておくと、なぜティンボアが効くのか、なぜ時間がかかるのかが見えてきます。
産卵は、木材の「道管」というところに行われます。道管というのは、木が生きていた頃に水を運んでいた管のことです。雌の親虫は、木材の表面から産卵管をぐっと差し込んで、内部の道管に直接卵を産みつけます。1匹の雌が産む卵は平均30〜60個と言われています。卵の期間は7〜10日です。
ふ化した幼虫は、もう最初から栄養価の高いえさに囲まれた、保護された環境にいるわけです。木材内部でセルロース(繊維質)はそのまま残しながら、でんぷん質だけを食べてトンネルを掘っていきます。幼虫期間は通常1年ほどですが、木材中のでんぷんが少ないと成長が遅くなって、2年以上、時には3年経ってから成虫が出てくる、ということもあるそうです。
残念ながら、幼虫の段階で被害を発見するのは、専門家が顕微鏡を使ってもなかなか難しいレベルだそうです。だから一般のお客様が早期発見するのは事実上不可能で、成虫が脱出する時の穴と粉(脱出粉と言います)で初めて気づく、というケースがほとんどです。
ティンボアを染み込ませた木を、この幼虫がムシャムシャ食べてくれて初めて効くわけです。効果が出るまで3〜5年かかるのは、幼虫が成長して脱出するタイミングまで待つ必要があるからなんですね。
ヒラタキクイムシが食べる木と、食べない木
幼虫は、木材の中でもでんぷん質だけを食べます。だから木の種類によって、被害の出る・出ないがかなりはっきり分かれます。
よく食べられる木は、でんぷん質が多い広葉樹の辺材、つまり白太と呼ばれる外側の柔らかい部分です。ラワン、ナラ、ケヤキそれから日本ではキリと称して輸入される軽い白木、ゴム材などが該当します。一方、針葉樹(杉・桧・松など)はでんぷんが少なく、ヒラタキクイムシはほとんど食べません。広葉樹の心材(赤身)も同じく被害が少ないです。
無添加住宅の被害報告で一番多いのはシンゴンという材で、次にインドネシア松です。シンゴンは桐に近い軽い材で、お値打ちな上に冬に素足で歩いても暖かい良い素材なんですが、こういうリスクもあるということです。
ちなみに、化学薬剤で固めた家のほうが安心では、と思われるかもしれませんが、市販の防虫剤や防蟻剤は5年から10年で効果が切れます。新築時の保証は10年が標準ですが、その先のことは別の話です。薬が切れた後の家で、また薬を重ね塗りし続けるのか。それとも最初から、人にも虫にも安全な素材で建てて、何かあれば塩と同程度の安全性で対処するのか。家は60年70年と住むものです。長い目で見たときに、どちらが家族にとって良いか、私はやっぱり後者だと思っています。
自分でできる予防策と、業者に頼むべき目安
予防の基本は、虫が好む条件を減らすことです。ヒラタキクイムシはでんぷん質の多い広葉樹の白太を好み、湿気の多い暖かい環境で活発になります。ですから、まずは室内の湿気をためないこと。梅雨どきは特に、こまめに換気をして、家具を壁にぴったり付けず少し離して風の通り道をつくるだけでも違います。知多半島の湿気対策については別の記事でも触れていますので、あわせてご覧ください(常滑市の梅雨と湿気対策|カビに強い家にする3つの設計ポイント)。夜は光に集まる習性があるので、網戸をしっかり閉めることも侵入予防になります。照明の傘やサッシのレールに小さな死骸や粉が落ちていないか、ときどき見てあげると早期発見につながります。では、どこからが業者の出番か。穴が一つ二つで、出た木の場所がはっきりしていて、ご自身で薬を塗れる範囲なら、本記事でご紹介したティンボアでのDIY対応で十分間に合います。ただ、穴が家じゅうに広がっている、構造材や手の届かない床下・天井裏まで及んでいる、毎年どんどん増えている、といった場合は無理をせず専門家に相談してください。私たちのような施工会社や、薬に頼りすぎない方針の害虫の専門業者に、一度状況を見てもらうのが安心です。
まとめ|虫が出る前提で、それでも自然素材を選ぶということ
長くなりましたので、ヒラタキクイムシの駆除と対策のポイントをまとめておきます。
無添加住宅は虫が絶対に出ない家ではありません。防虫剤を使わない以上、虫にとっても住みやすい素材だからです。ただし、加工前の高温処理と冷凍殺虫で、納品時には虫はほぼゼロです。それでも飛んでくる成虫の産卵までは、合板の家でも同じように防げません。もし出てしまったら、塩と同程度の安全性のティンボアで、人にやさしくゆっくり駆除する。効果は3〜5年でじわじわ出てくる、ということです。
「自然素材なのに虫が出た。失敗だったかも」と思われる瞬間があったら、この記事を思い出して頂けたら嬉しいです。失敗ではなくて、自然素材の家を選んだご家族にとって、誠実に向き合うべき自然な現象です。むしろ、生きている素材で家ができている証拠だということです。
ご質問やご心配なことがあれば、いつでもお気軽にお声がけください。お客様一人ひとりのお家の状況に合わせて、ご一緒に考えさせて頂きます。
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